日本の医者が”効かない薬”を処方する理由、という記事が話題です。

日本の医者が"効かない薬"を処方する理由

ムダ医療を求める心配性な患者たち

米国には「ムダな医療」を列挙したリストがある。医学会が「不必要と思われる医療行為」
 
を自ら発表しているのだ。一方、日本ではこうした動きはみられない。医療経済ジャーナリスト
 
の室井一辰氏は「日本こそ、ムダな医療を解消するメリットは大きい」という――。
 
大変、興味深い記事です。しかし、すべてを素人が検証できる
訳ではないので、重要な部分を、取り出したいと思います。
 
「なぜムダな医療が生じるかというと、なにも医療従事者が患者を貶めるため
にやっているわけでは、もちろんありません。
一つは、医療従事者が知っていてやっている場合があり得ます。健康に大きな影響が

及ばない範囲で、収入を増やそうという経営的な目的、万が一病気を見逃したら問題

になるといったリスク回避で行われる可能性があるのです。

また、もう一つは、医療従事者が知らずに行っている場合もあるでしょう。

医療は日進月歩。これまで必要とされていた医療が、不必要となるケースさえあり得ます。

そうした進歩を知らずに、無用な医療が行われることもあります。ある病気に、

これまで使われていた薬が効果を示さないと新たに判明することはよくあるのです。

医療従事者も膨大な情報を常にウォッチできるわけではなく、これは仕方ない部分はあると考えています。」

これは示唆的な意見です。

膨大な先端医療は、日進月歩で進んで行きます。

昨日まで正しいと言われていたことが今日から間違いでした。

ということはよくあります。30年前に、ご飯やパンが肥満の

原因とは誰も考えていなかったというのも一例でしょう。

ただ、その前の部分は、一般の人から見ると大変危険な

意見です。

「健康に大きな影響が

及ばない範囲で、収入を増やそうという経営的な目的」

その行われた医療が患者さんのためになるなら、すべき

医療行為です。しかし、そうでないものを経営的な

目的で追加することはあってはいけないことです。

なぜなら、その判断は多くの場合は、患者側では情報を

持つことが出来ないからです。情報を持たない側と、

持っている側では圧倒的に、立場が違います。その

情報格差を埋めて、正しい医療行為を、行うことが

医療人としての責務なのでしょう。しかし、すべての

医療人が、正しいことを行えるわけではありません。

そこには、ある程度、規制が入ってくる時期が来ているのでしょう。

可能な範囲で、自己の利益を最大化することが一般の

事業活動を行う企業活動でも難しくなってきました。

医療機関が行う活動も医療の傘を着ているから

何をやってもいいということはもう通らない

時代になったということです。

無駄な医療は今後、どんどん淘汰されていくでしょう。

なぜなら、日本の財政も医療費の削減が一番、手っ取り早い

処方箋だということを十分政府も、国民も理解している

からです。 

https://president.jp/articles/-/28416

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